食事中のバトル、未だに続いています。ごはんだよ、とぼんずに言うと、絶対に食べない!という答えが返ってくる。遊びを中断されるのがいやなのと、たぶん怒られることが多いからだと思います。いつもオットーさんや私にどやされて半べそかきながら食卓につきます。座ったらケロっとして食べるんだけど。なんだかこっちがせつないです。かといってぼんずの気の向くままにするのも、私は家族で食卓を囲むのが大事と思っている(ということが最近わかりました)のでストレスがたまる。
どういう気持ちで食事に向き合ったらいいんだろう?まず、自分の気持ちを正直に言えば、手間かけて作ったものを無駄にされるのは悲しいです。しかも食べるというので作って出すともういらないといわれたりする。あたしゃ女中じゃない!と叫んだこともあります。たいした手間をかけてなくたって、私にとって好きじゃない台所仕事をするのはとっても大変なのです。しかも食べ残しは私が食べなくちゃならない。なんの修行なのか、やりきれん、というのが本当の気持ちです。はー書いてすっきりした。
そこで決めました。もう残り物は食べない。もったいないけどストレスになるなら捨てるって。それでご飯のときに気持ちが楽になったらそのほうがずっといいです。楽しく食事、といったって嫌なことを我慢しているうちは無理だと思う。
もうひとつ、私は今までご飯を作ること、ご飯を食べることをどう思っていたのか、考えてみました。ご飯を作ることは、はっきりいって楽しくない。気が滅入るといってもいい。気が進まないことをやるから料理中はいやな思い出とか思い出したり、いらいらしてたり結構ろくでもないこと考えてることが多い。食べることも、どちらかというとお腹が膨れればいいというか、下向いてもくもくと食べてそれ以外はあまりやらない。小さいころ覚えているご飯の思い出も、一番覚えているのは偏食の私に父親がらっきょうとマグロの刺身を出してきて(どちらもその当時は私の天敵)、どちらかを絶対食べろと迫ったこと。いやあ、ネガティブそのものです。これで食事を楽しくなんて人に言えるわけがない。
前置きが長すぎましたが、そう気がついて、自分の食事への感じ方をポジティブにしたいと思っていたところ、この本を知りました。よりみちパンセ!という中学生以上の子供を対象にしたシリーズのひとつで、食べることの楽しさや大切さが面白く書かれています。著者のフードジャーナリストである平松洋子さんの文章を読むのは初めてでしたが、食べることが本当に好きな人なのだなあと思いました。
この人の食べることにまつわる思い出を読んでいると、私にもそういえば楽しいことがあったんだと思い出しました。おばあちゃんちの庭で、ゴザを敷いて食べたドンベエは美味しかったなあ。おばあちゃんが焼いてくれた、真っ赤なソーセージも好きだった。妹と食べた干し芋、おかあさんが珍しく手間かけてつくってくれたハンバーグ。給食もおいしかった。そんな風に、楽しいことが思い出せたのはとてもよかったです。味は思い出にくっついてるんですよね。
ぼんずが食事をつらい時間だと思わないためには、私自身が楽しむことが大切なんだと思います。これを読んでから、食事の間はオットーさんと子供のころの楽しかった話をすることが増えました。ティーン向けの本だけど、読んでよかったです。ぼんずにも楽しい味の思い出がいっぱいできますように。



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