南フランスの小さな村、バルジャックは、とても美しいのどかな村です。何百年もそのままの橋や石造りの建物に囲まれ、果てしないほどの田園風景が広がっています。
でも、そこにいる村人たちの現実は残酷です。ある農家の男性は、自身は神経系を病み、子どもを小児がんで亡くしていました。ある男性は、農薬を農場に噴霧したあとは鼻血がとまらなくなるそうです。小児がんで娘を亡くした女性は、なぜ娘ががんになったのか、ある調査で農薬との関連性があることを発見します。
村長は、学校給食と老人への給食サービスをすべてオーガニック食材で出すことを決定します。施行するに当たって村の人々が対話を続けていくことで、村は変わっていきます。
子供たちの給食を食べる様子が素晴らしくて。テーブルを囲んで子供たちが座ると、調理員(栄養士なのかなあ)が大皿に盛った料理を真ん中に出し、それを子供たちが分け合います。いっぱい食べてね、Xくんは野菜を残してるじゃないか、食べなかったらデザートはないよ、と大人が声をかけながらサラダ、スープ、メイン、デザートと、順々に出していくのがいいなあって思いました。コミュニケーションのある給食ってなかなかないですよね。一方的に食事を出して、出されたほうは黙々と食べるという形式が多いけれど、まるで家の食事みたいで。
子供たちは、食べるだけでなく、オーガニックとは何かということについても学びます。授業で取り上げたり、畑で様々な野菜や果物を育てます。それから、調理員と子供たちと教師が木の下で輪になって、食べ物の大切さについて話し合います。このシーンではなぜか涙がこぼれてしまいました。食育だとかなんだとかいろんな取り組みがありますけど、教育ってこういうことだなあと思うんです。
食べることは生きること。それを子供たちに教えるのは大切なこと。畑に行ったり、家や学校で食べたものについて話す機会が毎日あることで、子供たちは五感を使って食べることの意味を学んでいく。食事を作る人達が、食べる側の子どもとゆっくりと触れ合うことは本当に大事なことだと思います。上手く書けなくて歯がゆいのですが。
この映画のあと、バルジャックはどうなったのだろう。調べてみたら、村はいまでもオーガニック食品への取り組みを続けているとのこと。だけど、地元でとれたものではなく、近隣の市のオーガニック農家から調達しているそうです。ちょっとショックでしたが、そうするよりほかない村の現実もまたよくわかる気がします。詳しくはこちらに載っています。
バルジャック村訪問
それから、この映画の監督であるジャン=ポール・ジョーは、この映画の続編と言える作品も作っています。地球のなおし方という映画です。アメリカでは公開されていないのですが、いつか見てみたいです。
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ずいぶん前に、ミニバラを育てるのに夢中になったことがありました。こちらではほっといてもすくすく育つバラですが、日本の気候ではバラはとてもデリケートで、定期的に農薬を使わないとすぐに病気になったり虫がついたりします。私もマラチオンだとか農薬を買って使っていました。今までは、そうして植物を育てることが一番合理的だったし生産性を高める方法でした。でも農業が集約的になって工業化されてから、なにか違う方向にいってしまった。そしてこれからは、この村のように今までとは違った方法に移っていくのだと思います。そうあってほしい。
だらだら書いてしまいました。


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