香山リカの、「しがみつかない生き方」読みました。なんでも勝間和代の生き方を目指して挫折したひとが読んで共感するとか。ものすごく読みやすくて2時間あれば読みきります。
ちっぽけな幸せもなかなか手にできないこの時代、私たちはどういうこころがけでなにをしたらいいかを考えたんだそうです。この章のタイトルがわかりやすい。
1.恋愛にすげてを捧げない
2.自慢・自己PRをしない
3.すぐに白黒つけない
4.老・病・死で落ちこまない
5.すぐに水に流さない
6.仕事に夢をもとめない
7.こどもにしがみつかない
8.お金にしがみつかない
9.生まれた意味を問わない
10・勝間和代を目指さない
なるほどなあという内容ばかりで、特に4と10は面白かったんですが、全体的にEvidenceの部分が少なくて、今はこういう人が多いというだけなので説得力に欠けるような気もします。でもこの人は精神科医だし、読んで心に響く人がいればそれでいいんであって、つまり売れているってことは問題になっている事実が実際にあるんだろうと思います。私は何年も日本の外なので、いまはそんなことになってるのか!そんなん私の知ってる日本とちがう!と思いました。具体例をあげるとこんな点。
1.自画自賛するひとが多い。謙虚な人がいなくなった。会社の採用試験では果てしなき自慢競争が繰り広げられた結果、うつや心の問題を抱える20代30代が増えている。
2.小泉改革の結果、日本社会は他人のことに思いをはせる余裕がなくなり、自分のことしか考えないメンタリティが強くなった。自己責任という言葉が強調されるようになった。今は周りが誰も助けてくれないから、病気になって働けなくなったとたん、ホームレスに堕ちてしまったりする。
3.これが一番首をひねる「事実」なのだけど、近年では少子化問題の影響で働くママが有利な時代になっており、独身で結婚も子育ても犠牲にしてきた女性よりチャンスを多く与えられる現象も起きている。たとえば柔道の「ママでも金」の谷選手は2007年のオリンピック選考会で、他の優勝者を抑えて選手に選考された。
4.お金のことをあけすけにいうようになった。漫画家が原稿料をブログに公表したり、ホリエモンのような金儲けの寵児がもてはやされるようになった。お金にしがみついている人が多い。
ほんと?ほんとにそんなことになってるの日本?そこが一番知りたい。
10の勝間うんぬんも面白かった。がんばれば夢はかなうというけど、かなうひとはほんの一握り。自分の実力以外の運や環境で挫折することもあるのは当たり前なのに、向上心さえあればとか努力すればとかいうメディアが多い。努力しても結果が得られない人には、勝間和代の本では体力・決断力をつけろとあるが、それもうまくいかない人はどうすればいいのか。
「『あなたもこのメソッドで成功の道へ』というメッセージが世の中にあふれているが、その道にのるためには、「失敗することなんてない、失敗する人は本人のせい」という強烈な否認のメカニズムを心の中で起動させなければならない。」その状態が続けばひとは神経症など心が侵されるのだとか。ちなみに私のか勝間本に関する感想はこちら。
面白かったです。でもちょっと香山さんの本は苦手かなあ。
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